これぽーと2021年6月13日第2回:レビューの使い方会議(仮)(南島興)これぽーとを主宰している南島です。 突然ですが、前から少し疑問だったことがあります。毎月のように展覧会が開かれて、それに対するレビューがさまざまなメディアで公開されている。けれど、展覧会が終わったあとのレビューや、一度読まれた後のレビューはどこへと行ってしまうのか。書籍であ...
これぽーと2021年6月6日東京国立近代美術館:2011年と2021年をつなぐ 所蔵作品展「MOMATコレクション」(Naomi)2021年4月23日午後。連日の報道で、翌々日の25日から東京都に緊急事態宣言が発出されることは決定的、あとは首相会見を待つばかりだった頃。仕事をどうにか切り上げ、慌てて竹橋の東京国立近代美術館へ走った。 どうしても、MOMATコレクションが観たかったのである。...
これぽーと2021年5月30日京都府立陶板名画の庭:光と水と陶板複製画(吉田理紗)打ちっ放しのコンクリートの隙間から降りそそぐ光、流れ落ちる水音、風景に溶け込む名画。京都府立陶板名画の庭は、花や緑のある空間ではない。ここにあるのは、コンクリートの建造物、水、8作品の名画を複製した陶板複製画のみだ。作家自身の手で制作した作品ではなく、陶板複製画の鑑賞価値に...
これぽーと2021年5月23日京都国立近代美術館 : カメラを持つのは誰か?(南島興)緊急事態宣言が各都市で発出されて、公立の美術館をはじめとして、軒並みこれぽーとがレビューすべき展覧会が一時休止となってしまいました。常設展やコレクション展は企画展の開催リズムに合わせつつも、いつでも安価で見ることができる展覧会として、美術館の公共性を支える重要な役割を担って...
これぽーと2021年5月16日福田美術館:作品と美術館と都市がなめらかに繋がる(松村大地)京都は嵐山、渡月橋の目と鼻の先に、2019年に開館したばかりの福田美術館は在る。 『「たとえ美術に詳しくない方が見ても、感動を与えられるような」作品がコンセプト』と美術館のHPには記載されている。その言葉通り、過去に企画されたコレクション展も上村松園、伊藤若冲、横山大観など...
これぽーと2021年5月9日座談会「常設展を書くとき」vol.2(岡田蘭子、しらたま、塚本健太、naomi、ワタナベ)これぽーとのメンバー同士で「常設展を書く」とは何なのか?について熱く語り合う座談企企画の第二回です。 第1回の座談会を踏まえて、今回は2つの質問ををあらかじめ準備して始めました。 1、常設展を見るときに・常設展を書くときに注目しているポイントはありますか?...
これぽーと2021年5月2日座談会「常設展を書くとき」(伊澤文彦、クニモチユリ、丹治圭蔵、塚本健太、堀本宗徳、溝渕由希)書きたい美術館はたくさんあるのですが、展評としてどのようにまとめていけばよいのか、なかなかわからない…だったら、これぽーとに参加されている方たちからお話を聞こう!ということで、この企画が始まりました。 たくさんのレビュアーにご参加いただいたため、2回に分けて座談会を行ったの...
これぽーと2021年4月25日兵庫県立美術館:みくらべることでみえてくるもの(松丸育美)兵庫県は神戸市に位置し、JR灘駅から徒歩10分ほどの海に面した美術館。日本を代表する建築家、安藤忠雄による設計のすっきりとした印象のエントランス、見上げると、フロレンティン・ホフマンのデザインした「美かえる」が顔をのぞかせている。この、美しくもユーモアあふれる兵庫県立美術館...