これぽーと2021年11月28日川崎市岡本太郎美術館:かわいくポップな現代美術(藤澤まりの)岡本太郎美術館のレビューを書こうと決めたものの、私は正直不安だった。 私に岡本太郎がわかるだろうか、明らかに「上手い」「きれいな」絵ならそのすごさが分かるけど、現代美術ってよくわからないし、岡本太郎は毒が強そうだし、なんかとっつきに くいなあ…。...
これぽーと2021年11月21日第7回:レビューの使い方会議(南島興)これぽーとを主宰している南島です。来週で、これぽーとを始めてちょうど一年経つことに驚きとともに、なにか企画をしたいなと考えている、今日この頃。みなさんは、いかがお過ごしでしょうか。今週は、レビューの使い方会議の第6回目です。以下、説明に続いて、本文になります。...
これぽーと2021年11月14日市原湖畔美術館:自動制作人形「チンタラ一世」と深沢幸雄(春原拓海)アクアラインで東京湾をまっすぐ横切り、ぼくたちは市原湖畔美術館(市原市水と彫刻の丘)を訪れた。「湖畔」と名付けられてはいるものの、高滝ダムの造成に伴ってつくられただだっぴろい人工湖・高滝湖のそばにぽつねんとたたずむ不思議な美術館である。...
これぽーと2021年11月7日横須賀美術館:光と影を包み込む美術館と谷内六郎(塚本健太)東京駅から電車に揺られて約1時間。横須賀・浦賀駅に着く。駅からほど近いところに防衛大学校があり、土曜日だからか、防衛大生の姿がちらほら見える。ここが今も軍事的に重要な拠点であることを思い出す。 そして、バスでしばらく行くと観音崎に到着する。浦賀はペリーが最初に来航した場所と...
これぽーと2021年10月31日保科美術館:美術と温泉をゆったり楽しむ(藤澤まりの)9月15日、私は群馬県渋川市の伊香保に位置し小林かいち作品を唯一常設展示する保科美術館に向かっていた。見晴下でバスを降り、左手の広い坂道を上がる。しばらくして右手に入り、先ほどの道よりぐっと細くなった坂道を下る。 この道程では、両脇に連なる古いホテルや温泉宿をたくさん見るこ...
これぽーと2021年10月24日菊池寛実記念智美術館 /茶楓 : 土と炎の美・手の中の愉しみ(Naomi)再開発が目まぐるしく進む、港区虎ノ門。各国の大使館や、真新しいオフィスビル、日本を代表するラグジュアリーホテルも程近い閑静なエリアに、菊池寛実記念智美術館は建つ。静かな通りに面する門から敷地内へ進むと、石畳のアプローチが開けて、美術館があるモダンなデザインのビルと、登録有形...
これぽーと2021年10月17日東京都現代美術館:収蔵庫を上演する——マーク・マンダース「保管と展示」のまどろみ(に見える何か)について(河野咲子)01. たぬき寝入り ここでは作品が安らっている——ように見えてしまう。緊張をほどき、ひんやりとした床になにもかもがのびのびと寝そべっているかのように。わたしたちには気付きもしないで、あるいはお構いなしに、ゆったりと閉じた時空をくつろいでいるかのように。...
これぽーと2021年10月10日台東区立書道博物館:文字の密室(水野幸司)「文字ノ精ハ人間ノ鼻・咽喉・腹等ヲモ犯スモノノ如シ」と、老博士はまた誌した。文字を覚えてから、にわかに頭髪の薄うすくなった者もいる。脚の弱くなった者、手足の顫えるようになった者、顎がはずれ易やすくなった者もいる。しかし、ナブ・アヘ・エリバは最後にこう書かねばならなかった。「...
これぽーと2021年10月3日第6回:レビューの使い方会議(南島興)これぽーとを主宰している南島です。来週で、これぽーとを始めてちょうど一年経つことに驚きとともに、なにか企画をしたいなと考えている、今日この頃。みなさんは、いかがお過ごしでしょうか。今週は、レビューの使い方会議の第6回目です。以下、説明に続いて、本文になります。...